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マンションなどで用いられる用語について<構造編>
マンションのモデルルームを見に行った時や、持ち帰ったパンフレットや図面集を見ている時など、いろいろな“用語”がでてきます。中には、マンションでは一般的に用いられているけど、よく分からない用語などもあるのではないでしょうか。
今回のコラムでは、そんな“用語”の意味をいくつかまとめてみました。今回は『構造編』です。
INDEX
1.建物の構造形式
2.構造材について…
  様々な構造形式が、どのような材料(構造材)でつくられているか
3.構造に関連する用語
建物の構造形式
■ラーメン構造
建物の躯体(骨組)の構造形式の種類のひとつ。ラーメン(rahmen)はドイツ語で額縁を意味する。20世紀以降、鉄とコンクリートの普及とともに広く用いられるようになった。
長方形に組まれた骨組みである柱と梁の接点が、動かないように固く接合された構造形式。構造部が柱と梁なので、後述の壁式構造に比べ、広い空間を作ることができる。
■壁式構造
壁面や床板などの平面的な構造材を組み合わせた、柱や梁を持たない箱状の構造形式。
柱や梁が室内に出っ張らないので、すっきりした室内空間ができる。ただし外壁や戸境壁の他に、住戸内にも耐力壁(構造壁)を設ける必要があり、ラーメン構造に比べ大空間はつくりにくい。
また中高層の建物では、何層もある上層階の重量を下階の構造壁が支えるのは難しいため、規模の小さい低層マンションに用いられることが多い。
■壁式ラーメン構造
ラーメン構造と壁式構造の折衷型の構造形式。柱と梁に耐力壁を組み合わせることで、単純なラーメン構造と比べて柱や梁を細くすることができる。
鉄筋コンクリート造の中規模マンションなどで採用されることが多い。一般的に、バルコニーに面して大きな窓面を設けることが多く、耐力壁をつくれない“間口方向”をラーメン構造、戸境壁のある“奥行方向”を壁式ラーメン構造としている場合が多い。
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構造材について…   様々な構造形式が、どのような材料(構造材)でつくられているか
■鉄骨造
「鉄骨造」は、建物の躯体が鉄骨を組んでつくられている構造で、鉄骨の柱や梁をボルトや溶接で接合して組まれている。「S造」と略されるが“S”は“Steel”のS。
鉄筋コンクリートに比べて構造部が軽く建物の自重を抑えられるため、高層ビルなどに多く用いられている。
また鉄は、火事などによって熱が加えられると柔らかくなって強度が下がるため、鉄骨のまわりには「耐火被覆」が施されていることが一般的。
■鉄筋コンクリート造
押し潰す力に強いコンクリートを、引き伸ばす力に強い棒状の鋼材である鉄筋で補強してつくる構造。鉄筋で補強された(=reinforced)コンクリート(=concrete)を省略して「RC造」と呼ばれている。前述の耐火被覆の役割をコンクリートが果たすため、耐火性にも優れている。
一方で、コンクリートの内部にある鉄筋が錆びると体積が膨張し、その力によってコンクリートにひび割れが発生したり、更に進行すると表面のコンクリートが剥がれ落ちてしまい、構造強度に影響を及ぼすような事態に陥ってしまう可能性がある。そのため、鉄筋を錆びから守っているコンクリートの“かぶり厚さ”が大切。
またRC造では、建物の自重が重くなると下階の柱や梁を非常に太くしなければならなくなるため、中高層マンションに用いられる場合が多い。
■鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄骨で柱や梁を組み、その周りに鉄筋を配しコンクリートを打ち込んでつくられるのが鉄骨鉄筋コンクリート造で、鉄骨(S)造と鉄筋コンクリート(RC)造の両方の長所を持つ。また、鉄骨のまわりにあるコンクリートが耐火被覆の役割を果たすため、耐火性も確保されている。鉄骨鉄筋コンクリート(steel framed reinforced concrete)造を省略して「SRC造」と呼ばれている。
鉄骨を組み合わせることでRC造と比べて柱や梁を細くできるため、高層マンションで用いられることが多い。
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構造に関連する用語
■剪断(せんだん)補強筋
地震の揺れなどによる大きな力が建物に加えられた際、柱や梁などの構造躯体の破壊の仕方には「剪断(せんだん)破壊」と「曲げ破壊」の2種類がある。
○剪断破壊 例えば、建物の自重のような鉛直方向の力を支えている柱に対して、地震の横揺れのような水平方向の大きな力が加えられた時、柱が途中から割れ、切断されて斜めにずれ落たように破壊されてしまう状態。剪断破壊が起こると建物の荷重を支えられなくなってしまうため、大きな被害を及ぼす危険性が高い。
阪神淡路大震災では、剪断破壊による建物や橋脚の倒壊被害が甚大であったことは記憶に新しいところ。
○曲げ破壊   上記と同様に、柱に対して水平方向の力が加わり曲げられたことで、柱の根元などがひび割れて破壊されてしまう状態。曲げ破壊の場合は建物の荷重を支える力が残っているため、即座に建物が倒壊するような危険性は剪断破壊と比べて少ない。
この剪断破壊に対する補強として用いられる剪断補強筋が、柱の帯筋(おびきん、フープ筋とも呼ばれる)や梁の肋筋(あばらきん、スタラップとも呼ばれる)。マンションでは、一般的な柱の帯筋に比べ剪断に強いとされるスパイラル型帯筋や溶接閉鎖型帯筋が採用されていることも多い。
初期の耐震基準で設計された建物では曲げ破壊より先に剪断破壊が起きる可能性もあったが、現在では曲げ破壊より先に剪断破壊が起きないことを確認することとされているため、耐震性や安全性が増している。
■スパイラル型帯筋、溶接閉鎖型帯筋
柱の縦方向に入っている鉄筋(=主筋)が、地震などの力によって折れ曲がってコンクリートからはらみ出してしまうことで剪断破壊などが起きないよう、着物の帯のように主筋に対して横方向に巻かれている鉄筋が、柱の剪断補強筋である帯筋。
一般的には、四角く曲げられた1本の鉄筋の両端をフック状に曲げ、そのフックを柱の主筋に引っ掛けるようにしてつくられるが、この場合、大きな力が加えられた際にフックが外れてしまい、剪断補強筋の役目を果たせなくなってしまうことがある。
これに対して鉄筋の継ぎ目がないスパイラル型帯筋や溶接閉鎖型帯筋は、帯筋がほどけてしまう可能性が少なく耐震性が高い。
○スパイラル型帯筋 1本の鉄筋をらせん状に加工してつくられた帯筋
○溶接閉鎖型帯筋   あらかじめ工場で1本ずつ輪になるように端部を溶接してつくられた帯筋
こちらのページをご参照ください>>>
■ダブル配筋
住戸の壁や床には、強度や耐久性を確保するため縦横の格子状に組まれた鉄筋が入れられている。
この格子状の鉄筋が1つの場合が「シングル配筋」で、2つ入れられている場合が「ダブル配筋」となる。ダブル配筋の場合、シングル配筋に比べて強度や耐久性が増し、コンクリートのひび割れを低減するなどの効果が期待できる。
こちらのページをご参照ください>>>
■かぶり厚さ
前述のように、鉄筋コンクリート造では内部の鉄筋が錆びることは構造にも影響を及ぼす現象。鉄筋コンクリート造では、アルカリ性のコンクリートが鉄筋の外側にあることで、中にある鉄筋の酸化(=錆び)を防いでいる。
「かぶり厚さ」は、その鉄筋の外側にあるコンクリートの厚さのこと。
年月を経ると大気や雨などによって、コンクリートの表面から徐々にアルカリ性が失われて中性に変化(=中性化)していき、この中性化が進行して鉄筋が入っているところまで達すると錆びる可能性が高まる。このため、建物の耐用年数に見合った充分なかぶり厚さを確保することが重要となる。
こちらのページをご参照ください>>>
■100年コンクリート
日本建築学会「建築工事標準仕様書JASS5」において「構造体の大規模修繕が予想できる期間としておよそ100年」とされている高い強度のコンクリートのことで、“100年コンクリート”はその通称。ただしこの100年という数値はコンクリートの耐久性を予測する理論値であって、適正な長期修繕計画に基づく維持管理がされることが前提で、メンテナンスが100年間不要ということではない。
一般的には、耐久設計基準強度24〜27N/mm2程度のコンクリートを採用するところ、30N/mm2以上の高い耐久設計基準強度を持つコンクリートが採用されている。またそういったコンクリートは一般的に緻密であるため、前述の中性化の進行が遅く耐久性にも優れる。
こちらのJFE都市開発ホームページ「構造への取り組み」のページもご参照ください。
「JFE都市開発の構造への取り組み」>>>

 

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