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住まいの中で照明は、明かるさを確保するだけでなく住まいを演出する上でも大変重要な要素の一つです。住まいの演出というと建築デザインや内装や家具などにばかり目が向きがちですが、照明を変えることでも雰囲気をがらりと変えることができます。先月号の住まいの照明に関するアンケートでも、シチュエーションに応じて照明を切り替えたり、照明器具を取り替えたりすることで、お部屋の雰囲気を演出したり変えたりしているという方も少なくありませんでした。
では実際にお部屋の照明計画を考える際、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。
それにはまず、照明にはどんな種類の光があるのか、どんな種類の照明器具があるのかなどとともに、それぞれの特性を知り、部屋の利用目的や演出に適したものを選んでいくことが大切です。それによって、お部屋の雰囲気づくりの幅もずいぶんと広がると思います。
尚、2007年9月20日号アンケート結果については、コチラをご覧下さい。
INDEX
1.電球によって光の性質は違います
2.照明器具の種類を理解して光の組み合わせをしてみましょう
3.用途や目的に合わせて光の種類や照明器具の組み合わせを考えましょう
住宅によく使われている電球には、大きく分けて“白熱ランプ”と“蛍光ランプ”の2種類があります。
白熱ランプはフィラメントを白熱させて光を発し、蛍光ランプは放出された電子が電球内の蛍光物質と反応して発光しています。
白熱ランプは光の他にも多くの赤外線や熱などを放出していて、ある意味ろうそくなどの光と似ています。また光の性質も似ていて光源の明かりの強さがあるため影ができやすいという性質がある反面、影によって空間に奥行き感をもたらす効果があるのが特徴です。また黄色みのある暖色系の光の色合いが、人の肌や食べ物の色を美しく見せてくれるという効果もあります。その他、白熱ランプには安価という特長もあります。
白熱ランプの種類には、一般的なものの他、やや高価になるものの、熱伝導による損失を少なくするクリプトンやキセノンを電球内の封入ガスに用いたものや、ハロゲンガスが入っているハロゲンランプなどもあります。ハロゲンランプは昇華したタングステンをフィラメントへ還元するようにしたもので、小型で効率が良く光の制御がしやすいためスポットライトなどに多く使われています。
蛍光ランプは、ランプ全体から拡散的な性質をもった光が放たれるのが特徴です。そのため、影ができにくく均一に明るく感じられ、作業などをする場合に適しています。光の色は青白っぽい寒色系の色をしていますが、現在では暖色系の電球色のものなどもあります。また、寿命が長いという特長もあります。
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照明器具には大きく分けて部屋全体を照らす“全体照明”と、ダウンライトやスタンドなどのように特定の場所を照らす“部分照明”の2つのタイプがあります。主な例は下表の通りです。
これらの全体照明と部分照明を上手に組み合わせることによってお部屋の演出の幅も広がりますので、いろいろと試してみてはいかがでしょうか。
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社会の様々な場所で、様々な照明が使われています。例えばオフィスや病院、レストランやショップなど、それぞれの場所の目的や用途に合わせて光の演出もさまざまに工夫されています。同様に、住まいの中でもお部屋の目的や用途に応じて適切な光の種類や照明器具を選ぶことや、それらを組み合わせて効果的な演出をすることも照明選びの重要なポイントです。
1) リビングルーム
  一家団らんや接客、テレビ観賞、音楽鑑賞など最も多目的に使われる部屋のため、機能的な照明が選ばれることが多く、蛍光ランプなどのシーリングライトを天井に一つ取り付けるという例が多く見られます。しかし、リラックスした雰囲気を演出するには白熱ランプや複数の部分照明を組み合わせるなどといった方法が効果的で、また様々な演出を楽むことができる部屋でもあります。
複数の照明器具を使って演出する場合、主張の強いデザインのものばかりを組み合わせると照明のショールームのようになってしまいます。デザイン性の強いものはメインの全体照明にとどめ、その他は存在をあまり感じさせないダウンライトにするなど、全体のバランスにも気を付けて照明を選ぶとよいでしょう。
2) ダイニング
  食事をするダイニングは、白熱ランプを使うことで食べ物の色を美しく見せることができます。またペンダントライトを使うと料理が際立ち一層効果が高まります。ただし、あまり強すぎる照明を持ってくるとディテールが見えにくくなってしまい、かえって逆効果になる場合もあるので注意しなくてはいけません。
3) キッチン
  キッチンは刃物を使って作業する場所ですので影ができやすい白熱ランプより、全体を明るく照らす蛍光ランプの方がよいでしょう。また作業がしやすいように手元灯などがあれば影を抑えることができて良いのですが、水や油などを扱う場所なので安全や掃除のしやすさなども考慮に入れて選ぶ必要があります。
またキッチンがリビングやダイニングと一体となっている場合はそれらの部屋との調和もあるため、照明の選択に注意が必要な場所でもあります。
4) 寝室
  日本の場合、ベッドが普及するまで寝室という概念があまりなく部屋が多目的に使われてきたため、照度を高くしがちな傾向がありました。しかし人間の体は強い光を浴びると活動が強まるため、例えばホテルなどの部屋では天井に全体照明がない部屋が多いように、寝室では明るさを控えめにすることが重要です。
全体照明の照度を控えたり、ダウンライトなどの部分照明やスタンド器具を2〜3組み合わせて使用するなど、照度を抑えて部屋の演出に活かすと良いでしょう。
5) 子供部屋
  子供の年齢などによっても異なりますが、一般的に子供部屋は勉強や読書、遊びなど活動的な行動をする部屋であるため、やや明るめの照明が効果的です。もちろん勉強机にスタンドを用意するなどの補助照明を用意することも忘れないようしましょう。
また、一般的に年齢が高くなるほど必要とされる照度が高くなることや、部屋の天井や床、壁に使われている材料や色などによって反射する光量が変わり感じる明るさも変わってくることなど、照明自体の他にも注意したいポイントもありますので、ショップの店員さんなどにも相談して照明器具を選ぶと良いでしょう。下記の関連団体のホームページなどもご参照下さい。
社団法人 照明学会「照明ってなに?」>>>
社団法人 インテリア産業協会「あかりのインテリア」>>>

照明器具選びの際には、どの部屋もオフィスのように煌々と照らすのではなく、それぞれの部屋で何をするのか、どのように部屋を演出したいのかを考えながら明かりや器具を組み合わせていくと良いでしょう。また照明器具のデザインによっても光のまわり方や反射のしかた、照らし方なども異なり、これらを上手にチョイスして組合わせることで様々な演出が可能になります。
住まいをより快適に楽しむため、一度、照明のことを見直してみてはいかがでしょうか。

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