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9月1日は「防災の日」でした。皆様の身近でもイベントや訓練などが行われ、参加された方も多いのではないでしょうか。
では、マンションの防災対策についてはどうでしょうか。
住戸や建物全体の防災設備やセキュリティ、構造などのハード面については、マンションの購入を検討する際にチェックされている方も多いことと思います。しかし入居後は、共同住宅であるマンションならではのコミュニティや管理などの面からの防災対策についても、積極的に検討し準備をしておくことも大切です。
そこで今回のコラムでは、コミュニティや管理などの点を中心に「マンションの防災対策」についてまとめてみました。
INDEX
1.防災の基本概念について
2.マンションにおける災害対策について
3.防災マップの作成
防災の基本概念として「自助」、「共助」、「公助」の3つが大切であると言われています。「自助」とは自分の生命財産は自分で守るということ。「共助」とは自分たちのまちは自分たちで守るということ。そして「公助」とは自助、共助を支える行政の支援のことを言います。
「公助」はもちろん重要ですが、「自助」と「共助」が災害による被害を少なくするための大きな力となります。
マンションに住む場合には、「自分でできること」「家族でできること」の自助に加えて、最も身近なコミュニティである「同じマンションに住む人たちでできること」を再確認することが、共助のスタートになります。
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マンションにおけるコミュニティである管理組合で災害対策を考える際には、大きく分けて「災害に対しての備え」と「災害発生後の対策」の2つを考えておく必要があります。
普段できないことを災害時にすることはできません。日頃から、これらの災害対策を考えておくようにしましょう。
【災害に対しての備え】
災害対応マニュアルの作成
  まず、災害発生時の被害情報を収集する方法や、住民の安否を確認する方法を確立します。
次に、管理会社への連絡方法を確立しておきます。さらに管理会社だけでなく施工会社、設備会社等の社名、連絡先も把握しておくようにしましょう。
竣工図等は、被害の確認や復旧時に必要となります。どこに保管されているかをマニュアルの中に入れておくことも重要です。
避難方法も重要です。管理組合の役員が手分けして回るなどの方法で避難を促しますが、その際「一時集合場所」「避難時期」「そのご家族の避難人数」「要介護者の有無」「非常持ち出し品の注意」などの情報を収集伝達しなければいけません。さらに災害の種類や状況によって、避難経路や避難場所も異なってきますので注意しなければなりません。
自主防災組織の体制づくり
 

阪神・淡路大震災の際、行政以上に防災や救助活動のために大きな力を発揮したのが、地域の住民であったことから、地域住民による自主防災組織の育成が防災行政の重要項目として位置づけられるようになりました。
マンションでは、主に管理組合が主体となって自主防災組織が結成されます。自主防災組織に期待される役割は、日頃の防火活動や消火訓練、大規模災害における地域住民同士の連携による避難や避難生活に必要な活動、災害弱者の情報を把握して安否確認について必要な情報を消防に連絡するか主体的に救出するなどで、これらの活動を円滑にすすめるための体制づくりが必要となります。

区分所有者・居住者名簿の整備
 

防災用の名簿を作成する際には、各住戸のご家族構成、お年寄りや障害者などの災害弱者の有無、緊急連絡先などを詳しく記入しておくことが必要です。尚、この名簿にはプライバシーに関わる多くの情報を含むことになりますので、その保管には十分注意する必要があります。

備蓄物資の整備
  大きな災害の場合、救援体制が整うまでに約3日間は必要と言われています。従って、その3日間を乗り切るための個人や管理組合による備蓄が必要となります。 もちろん水や食料などの備蓄も大切ですが、コミュニティといった組織では大バールや大ハンマー、簡易トイレ、負傷者を運搬しやすい担架やAED(自動体外式除細動器)、救急用品など、家庭などでは備蓄しにくい大きめの防災資機材を用意しておくことが大切です。
また最近では、エレベーターが停止したときに備えたエレベーター内備蓄も重要視されています。
【災害発生後の対策】
対策チームの立ち上げ
 

まず管理組合が中心になって対策チーム等を立ち上げ、マニュアルに沿って被害状況の確認、居住者の安否、避難勧告誘導を行うようにします。
また、町内会などの地域組織との連携も大切です。被害状況の連絡を取り合うことや、自分たちの被害が軽微な場合には地域の他の救助活動に参加するなど、お互いに協力し合うようにしましょう。

被災生活
  まず生活ルールを決定し、掲示板などで居住者全員に伝わるようにします。
その際、救援物資の入手、配布方法では要介護や高層階など、配布が困難な居住者のことを考慮する必要があります。またエレベーターが使用できるかどうかをエレベーター会社に確認し、その使用方法を決めたり、ごみ集積の場所を決めるといったことも大切です。
さらに空き巣などの被害も発生しやすくなりますので、定期的な巡回などの警戒も必要です。
被災状況によっては、同じマンションでもそのまま生活できる居住者とそうでない居住者とに分かれることも考えられます。その場合、居住者同士の話し合いをする際に支障をきたさないよう、生活できない居住者がどこに避難したかを確認しておくことも必要です。
復旧
  管理会社や施工会社に詳細な被害状況の確認を依頼し、マンション復旧本部を設置するなどして、被害状況、補修の可能性、補修費用、補修期間を取りまとめます。
それらの取りまとめた資料を基に、住民説明会、管理組合総会といった会合を重ねて意見交換を行った上で、復旧の方向性を決めていきます。
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マンションのコミュニティによる防災で大切なことは、自分たちのマンションがある街をよく知るというところからスタートします。従って、街の避難場所や危険地域を居住者に知らせるために「防災マップ」をつくることは、とても有効な方法です。
「防災マップ」では街の防災設備や危険個所をチェックしてマップにします。その作成のための調査活動の過程で、居住者の防災意識が高まるという効果もあります。さらに、情報は定期的に更新する必要があるので、マンションのコミュニティによる防災活動の核にもなります。
防災マップを作る際には、危険個所のチェックポイントとして以下のことを留意するようにしましょう。
木造家屋、老朽建物の密集地
がけ地
交通渋滞箇所
路上駐車の多い場所
危険物取り扱い施設
人が多く集まる場所
ため池やダムの下流地域
いざ災害が発生したとき、マンションのコミュニティによる自主防災組織が効果的に活動でき、被害の発生や拡大を抑止できるようになるためには、一人ひとりがどれだけ正しい知識を持っているかが重要で、管理組合を中心に日頃から啓発活動や訓練などをすることが大切です。
また、まわりの人を助けるには、まず自分自身が無事でなければなりません。「自助」があっての「共助」ですから、「自分や家族でできること」と「同じマンションに住む人や地域の人とできること」の自助、共助の精神を理解し、防災に関する正しい知識を身に付け、積極的に防災活動に取り組んで下さい。
尚、下記の内閣府ホームページには、様々な防災の情報や「減災のてびき」などが掲載されていますので、是非、ご参照下さい。
  >>> 内閣府「防災情報のページ」
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